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大麻所持で逮捕された場合の流れ

 
大麻所持で逮捕された場合、証拠隠滅を防ぐために逮捕後の身柄拘束が長引くことが考えられます。大麻所持で有罪判決が下された場合は罰金刑のみで済むことがないので、刑務所へ送られるのを防ぐためには、再犯を防止できるような環境を構築し、執行猶予を目指すことが重要になります。

この記事では、大麻取締法の概要や罰則についてご説明した上で、逮捕後の流れや傾向、量刑に影響を与える要因などについて解説します。
 

大麻取締法違反の概要

大麻を所持していた場合は大麻取締法に違反することになります。ここでは、大麻取締法の対象になる行為とその罰則などについてご説明します。
 

大麻取締法違反になる行為

次の行為が発覚した場合、大麻取締法によって罪に問われる恐れがあります。
 

大麻取締法違反になる行為 罰則
所持・譲受・譲渡 5年以下の懲役
栽培・輸入・輸出 7年以下の懲役

単に大麻を所持していただけではなく、あわせて栽培や輸出・輸入をしていた場合はより重い罪に問われます。量刑の判断に影響を与えるポイントは他にもありまして、詳細は『大麻所持で判決に影響を与えるポイントとは』にてご説明します。
 

大麻使用だけでは罪に問われない

なお、大麻取締法では大麻の使用については特に罰則を設けていません。大麻使用のみで逮捕されることはないものの、大麻を使用するためには誰かから大麻を譲受されたり、栽培していたりしている可能性があります。例えば大麻を譲り受けて使用していた場合は、大麻譲受や所持の疑いで捜査が進められることになります。
 

営利目的の場合はより重い罪に問われる

上でお伝えした行為を営利目的で行なっていた場合は、より重い懲役刑が科されるほか、悪質性が高い場合は罰金刑が併科されることがあります。
 

大麻取締法違反になる行為 罰則
所持・譲受・譲渡 7年以下の懲役
または
7年以下の懲役および200万円以下の罰金
栽培・輸入・輸出 10年以下の懲役
または
10年以下の懲役および300万円以下の罰金

 

大麻所持で逮捕された場合の流れ

ここでは、大麻所持で逮捕された後の流れについてご説明します。『平成30年版 犯罪白書』の統計を元に大麻事件の傾向についてもお伝えしますので、あわせて参考にしてみてください。
 

逮捕

逮捕には、通常逮捕と現行犯逮捕の2つがあります。通常逮捕の場合は裁判所による逮捕令状が必要ですが、大麻事件の場合は職務質問や家宅捜索をきっかけに、逮捕令状が必要ない現行犯逮捕がなされることも多くなっています。
 

送検

逮捕後は、48時間以内に事件が検察に送致されます。送致後、検察官によって24時間以内に被疑者を起訴するか、釈放するか、勾留するかの判断がなされます。
 

勾留

勾留とは、原則10日間、最大20日間の身柄拘束のことです。

刑事事件には被疑者の身柄拘束を伴う身柄事件と、被疑者を拘束せずに捜査が行われる在宅事件の2種類があるのですが、大麻事件のうち98.7%は勾留請求がなされているため、大麻所持で逮捕をされた場合は身柄拘束が長期化することも覚悟しておくべきでしょう。

被疑者を勾留しつつ捜査機関は犯行の証拠を集めるのですが、このときの捜査を元に検察官が事件を起訴するか、不起訴にするか判断をします。
 

起訴

捜査が終了すると、検察官が起訴・不起訴の判断をします。起訴されればさらに身柄を拘束され、刑事裁判にて量刑の重さを判断されます。一方不起訴になれば事件は終了し、身柄は解放されます。

大麻の所持量が少なかったり、常習性が低かったりするような場合は不起訴になることもあります。しかし、大麻取締法違反では51.6%の事件が起訴されており、比較的高い起訴率になっています。
 

起訴後勾留

起訴された後は、裁判が始まるまでの間さらに身柄拘束がなされます。裁判が始まるまでの期間は事件によりますが、大体1ヶ月〜2ヶ月程度かかります。

ただ、起訴後は保釈請求を承認してもらい、保釈金を納めることで身柄を解放されます。弁護士に依頼をすることで、早い段階から保釈請求の準備をすることができます。
 

裁判

刑事裁判では捜査の時に得られた証拠を元に被告人の罪状を決定します。大麻取締法に違反した場合は罰金刑だけで済むことはないので、執行猶予が得られなければ刑務所に送られることになります。

ただ、大麻取締法違反の第一審における全部執行猶予率85.9%と比較的高い割合になっているので、逮捕後はきちんと反省をし、再犯防止策を講じることが重要になります。
 

大麻所持で判決に影響を与えるポイントとは

大麻所持の量刑を決定する際に考慮される点には次のようなものがあります。
 

同種の前科の有無

大麻所持の前科がある場合は、常習性があり再犯防止の可能性が高いと判断され、罪が重くなる可能性があります。一方、初犯であり常習性が低いような場合は、更生を期待して減刑されたり執行猶予がついたりすることも考えられます。
 

営利目的かどうか

上でもお伝えしたように、営利目的の大麻所持は悪質性が高く、より重い罪に問われます。
 

犯行の程度

大麻の所持量や大麻への依存度合いなど、犯行の規模が大きいほど罪が重くなります。
 

再犯防止が期待できるか

大麻のような依存性や常習性のあるような犯罪では、再犯防止がどの程度期待できるかによって罪の重さが変わってきます。そのため、逮捕後は再犯を防止できるよう、同居の親族が管理監督できる環境を構築したり、薬物依存治療を受けたりするなど、更生をするための具体的な行動を起こす必要があります。
 

大麻所持で逮捕された際に弁護士に依頼するメリット

大麻事件は比較的量刑が重く、身柄拘束が長引く可能性が高いのですぐに刑事弁護を受けることが重要になります。ここでは、大麻所持で逮捕された場合に弁護士に依頼をするべき理由についてご説明します。
 

接見禁止でも面会が可能なため、迅速に初期対応を行える

大麻事件では証拠隠滅を防ぐために、接見禁止が長期化することも考えられます。この間は弁護士しか面会ができないので、今後の対策をするためにはすぐに弁護士に依頼する必要があります。

弁護士が接見をすると、被疑者に取り調べへの対応方法について助言をしたり、再犯防止をするよう説得したりすることも可能です。
 

身柄拘束の長期化を防ぎやすい

大麻所持をしていた場合は身柄事件になりやすいですが、弁護士に依頼をしていて証拠隠滅や逃亡の恐れが少ない場合は、比較的早い段階で身柄拘束が解かれることもあります。

不起訴を得るのが難しいような事件では、起訴前から保釈申請の準備を進めることで、スムーズに保釈を目指すことが可能です。身柄拘束の期間が短くなるほど、より早く学校や職場に復帰できます。
 

執行猶予を得やすくなる

起訴後弁護士は、薬物依存治療の施設を確保したり、裁判に向けてご家族の方と打ち合わせをしたりと、被告人にとって有利な情状が得られるよう弁護活動を行います。大麻所持が初犯の場合は執行猶予を得られる見込みもあるので、諦めず適切な対策をしていくべきです。裁判への準備をするためには弁護士の力が必須ですので、できるだけ早い段階で相談をするのが無難です。
 

まとめ

この記事では、大麻所持で問われる罪や、逮捕後の流れなどについてご説明してきました。

大麻所持をしていた場合は身柄拘束が長期化しやすく、その罰則も比較的重いものになっています。一方で執行猶予が得られる可能性も十分にあるので、逮捕後は弁護士に依頼をして然るべき対応をすることが大切です。

このコラムの監修者

  • 田中今日太弁護士
  • 弁護士法人 法律事務所ロイヤーズ・ハイ

    田中 今日太弁護士(大阪弁護士会所属)

    大阪府大阪狭山市出身。弁護士事務所ロイヤーズ・ハイの代表弁護士を務める。これまで3500人以上の法律相談に対応した豊富な経験をもとに迅速かつ適切な弁護活動を行う。

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