飲酒運転で逮捕された場合の責任 - 刑事事件に強い大阪の弁護士法人ロイヤーズハイ

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飲酒運転で逮捕された場合の責任

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飲酒運転で逮捕されたり、人身事故や物損事故を起こしたりすると次の3つの責任を負うことになります。

・刑事責任:懲役や罰金などの刑事罰

・行政責任:免許取り消しや免許停止など

・民事責任:人身事故や物損事故に対する損害賠償請求

 

飲酒運転は人を大怪我させかねない行為であるため、刑事責任・行政責任ともに重いものになっています。この記事では、飲酒運転をした場合の3つの責任について具体的にご説明します。

 

1 飲酒運転には酒酔い運転と酒気帯び運転の2種類がある

飲酒運転で罪に問われる行為には、酒酔い運転と酒気帯び運転の2つがあり、どちらも道路交通法違反で懲役や罰金などが科されます。ここでは、両者の定義についてご説明します。

 

⑴酒酔い運転とは

酒酔い運転とは、アルコールのせいで正常に車を運転でない状態のことをいいます。後述する酒気帯び運転とは違い、呼吸器に含vまれるアルコール濃度などを数値で測って判断する訳ではありません。

以下のような検査を行うことで、酒酔い運転をしているかどうかが判断されます。

・直線上をまっすぐ歩けるか

・視覚・運動・感覚機能は正常か

・判断・認知能力が低下していないか

 

⑵酒気帯び運転とは

一方で酒気帯び運転には、数値化できる明確な基準値が定められています。具体的には、呼気1リットルあたりのアルコール量が0.15mg以上であれば、酒気帯び状態にあると判断されます。

 

2 飲酒運転で刑事罰の対象になる人とその罰則

飲酒運転に関して注意するべき点の一つに、運転手以外も刑事罰の対象になるという点があります。

刑事罰の対象になるのは…

⑴飲酒運転をした人

⑵運転手にお酒を提供した人・勧めた人

⑶同乗者

⑷車を貸した人

 

⑴飲酒運転をした人

飲酒運転をした人は、次の罪に問われます。

罰則
酒酔い運転 5年以下の懲役または100万円以下の罰金
酒気帯び運転 3年以下の懲役または50万円以下の罰金

 

⑵運転手にお酒を提供した人・勧めた人

運転をする予定の他人に対してお酒を勧めたり提供したりした人は、次の罪に問われます。

罰則
酒酔い運転 3年以下の懲役または50万円以下の罰金
酒気帯び運転 2年以下の懲役または30万円以下の罰金

 

⑶同乗者

運転手が飲酒をしていて車に同情した人には、次の罰則が科せられます。

罰則
酒酔い運転 3年以下の懲役または50万円以下の罰金
酒気帯び運転 2年以下の懲役または30万円以下の罰金

参考:飲酒運転の「同乗者」にも罪が問われる?逮捕されるケースとその刑罰を弁護士解説

 

⑷車を貸した人

飲酒しているのを知っていて車を貸した場合、次の罰則が科せられます。

罰則
酒酔い運転 5年以下の懲役または100万円以下の罰金
酒気帯び運転 3年以下の懲役または50万円以下の罰金

 

3 酒酔い運転や酒気帯び運転以外の刑事罰

事故の状況によって、酒酔い運転や酒気帯び運転以外の罪に問われることもあります。

 

⑴飲酒運転で人身事故を起こした際の刑事罰

飲酒運転で物損事故や自損事故を起こした場合は上でお伝えした罪に問われます。一方で、飲酒運転で人をはねてしまった場合は過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪というより重い罪に問われます。

 

①過失運転致死傷罪

過失運転致死傷罪は、自動車を運転する上で必要な注意を怠って人を死傷させた際に成立する罪です。過失運転致死傷罪に問われると、7年以下の懲役または禁錮または100万円以下の罰金に処せられます。

参考:過失運転致死傷罪

 

②危険運転致死傷罪

アルコールの影響で正常な運転ができない状態で故意に車を運転し、人を死傷させた場合は危険運転致死傷罪が成立します。罰則は15年以下の懲役、死亡事故の場合は1年以上の有期懲役です。

かつて人身事故を起こした際は業務上過失致死傷罪が成立していたのですが、飲酒運転や無免許運転など故意に基づく悪質な犯罪に対して業務上過失致死傷罪の罰則(5年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金)は軽すぎるという批判があり、より重い刑罰である危険運転致死傷罪が成立しました。

参考:過失運転致傷罪と危険運転致傷罪の違いとは?

 

③過失運転致傷アルコール等影響発覚免脱罪

過失運転致傷アルコール等影響発覚免脱罪とは、飲酒運転で人身事故を起こした際に飲酒をしていた証拠を隠滅するために、体内からアルコールが抜けるまで逃げるなどした際に問われる罪です。罰則は12年以下の懲役です。

 

⑵検問を拒否した際に問われる刑事罰

検問での呼気検査を正当な理由なく拒否すると、道路交通法違反で3ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられます。急病の人や妊婦を病院に送り届けようとしているなど、止むを得ない理由がない限りは検問に応じるべきでしょう。

 

4 飲酒運転の行政処分

酒気帯び運転や酒酔い運転をすると、公安委員会によって免許停止や免許取り消しといった行政処分が下されます。

呼気1リットル中のアルコール量 点数 行政処分の内容
酒気帯び運転 0.15mg以上0.25mg未満 13点 免許停止90日
酒気帯び運転 0.25mg以上 25点 免許取り消し
酒酔い運転 35点 免許取り消し

 

上記はあくまで酒気帯び運転や酒酔い運転単体の点数なので、人身事故やスピード違反をしていた場合や道路交通法違反の前歴がある場合は、一発で免許取り消しになります。

免許取り消しになれば日常生活に支障が出てくる方もいらっしゃるかと思います。しかし、飲酒運転による行政処分を軽減するのは困難です。刑事処分は加害者に相当の罰を与えたり、再犯を防止したりするためのものなので、事故の状況や加害者に更生の見込みがあるかどうかによって減刑されることもあり得ます。

一方で、行政処分は交通の安全を脅かす運転手を排除する目的で行われるもので、基本的に呼気に含まれるアルコール量で画一的に処分の内容が決まります。刑事処分とはそもそも目的が異なるため、処分の軽減は難しいでしょう。

 

5 飲酒運転の民事責任

交通事故で他人を死傷させると、民法や自動車損害保障法上の損害賠償責任が生じるので、被害者やその遺族から慰謝料請求や損害賠償請求をされることが考えられます。飲酒運転は加害者の過失が認められやすく、慰謝料が高額になることも珍しくはありません。

請求内容の内訳は、治療費、入院・通院のための交通費、車の修理代、精神的苦痛に対する慰謝料、後遺障害慰謝料、事故に遭わなければ得られたはずの収入を失った(逸失利益)ことに対する賠償などがあります。

 

6 飲酒運転で逮捕されたら弁護士にご相談を

飲酒運転で逮捕された場合、特に人に怪我をさせてしまったケースでは、実刑となり刑務所に収監される可能性があります。しかし、懲役刑が3年未満の場合は執行猶予が得られることも考えられます。

執行猶予を得るためには、被害者に謝罪と示談を行い、許しを得ることが重要です。比較的軽微な事件では被害者も示談に応じてくれやすいですが、怪我の程度が重くなればなるほど和解を得るのは難しくなるでしょう。

ただ、加害者やそのご家族の方が直接被害者と示談交渉をするのは現実的ではありません。刑事弁護の実績が豊富な弁護士に示談交渉の代理を依頼しましょう。

参考:飲酒運転における弁護士の必要性について

 

7 まとめ

この記事では、飲酒運転をした人や飲酒運転に関わった人が負う3つの責任についてご説明してきました。いずれの責任も非常に重いものになっているので、ご自身が飲酒運転をしないようにするのはもちろんのこと、車を運転する予定がある人にお酒を勧めたり、車に同乗したりするのは避けましょう。

このコラムの監修者

  • 田中今日太弁護士
  • 弁護士法人 法律事務所ロイヤーズ・ハイ

    田中 今日太弁護士(大阪弁護士会所属)弁護士ドットコム登録

    弁護士法人 法律事務所 ロイヤーズ・ハイの代表弁護士を務める。 大手法律事務所で管理職を経験し、性犯罪事件、窃盗・横領などの財産事件、暴行傷害などの暴力事件などで多数の不起訴経験あり。刑事弁護委員会所属。 お客様を精一杯サポートさせていただくことをモットーとし、豊富な経験と実績で、最善策の見通しを即座に迅速かつ適切な弁護活動を行う。

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