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大麻取締法で逮捕されるとどうなる?覚せい剤(覚醒剤)との違いは?罪の重さは?

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一般的に「薬物・ドラッグ」と呼ばれるものには、さまざまな種類があります。コカインやヘロイン、MDMA、大麻、覚せい剤などは、たびたび世間を賑わすニュースとして登場しますよね。しかし、一口に薬物・ドラッグといっても、これらを不正に所持・使用したときの罪の重さは違うのです。

そこで、今回は「大麻(マリファナ)」に関する法律と、よく混同されがちな覚せい剤との違いについて解説します。大麻取締法は薬物に関する法律の中では少し特殊で、全ての行為が逮捕につながるわけではないのです。

 

1 大麻取締法の対象はどんな行為?大麻と覚醒剤の違い、知らずに吸わされた場合は?

一般的に薬物やドラッグは、「所持・使用・譲渡・売買・輸出入」などが処罰対象です。これについては大麻もほぼ同様なのですが、厳密に言えば、大麻の「吸引」は法律で禁止されていません。これは、大麻取締法の第3条に規定があります。

大麻取締法
第三条
大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない。
2.この法律の規定により大麻を所持することができる者は、大麻をその所持する目的以外の目的に使用してはならない。

 

「使用」という文言があるものの、その前に「研究のため」と明記されており、これは一般的な吸引を指していることではないと理解できます。つまり、「大麻取扱者(都道府県知事から免許を受けた者)以外は、大麻を研究目的に使ってはいけませんよ」という内容です。

しかし、大麻を所持・栽培していないうえに、第三者から譲ってもらったり、売ってもらったりしてない人は、大麻を手に入れることができません。吸引しようにも、物理的に不可能ですよね。そのため、大麻の吸引が発覚した場合には、自然と「所持・栽培・譲渡・売買・輸出入」などがあったと理解するのが通常です。

「ただ吸っただけだから逮捕されない!」というわけではないのです。ただし、「意識がない状態で無理やり吸わされた」「身動きできない状態で使用された」というようなケースでは、逮捕されない場合があります。

 

⑴覚せい剤取締法違反のとの違い

薬物・ドラッグの中でも、年間の逮捕者数が最も多いのが、覚せい剤です。覚せい剤は「覚せい剤取締法」によって処罰されますが、こちらは「使用(吸引など)」も明確に処罰の対象となります。

覚せい剤取締法違反
第41条の2
覚せい剤を、みだりに、所持し、譲り渡し、又は譲り受けた者(第42条第5号に該当する者を除く。)は、10年以下の懲役に処する。
2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、1年以上の有期懲役に処し、又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金に処する。
3 前2項の未遂罪は、罰する。

 

このように「使用」について明確に「10年以下の懲役」と定めており、この点が大麻との大きな違いといえます。

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2 大麻取締法による罪の重さは?

大麻取締法違反で逮捕されると、次のような刑罰が科されます。

・大麻の栽培、輸出入(個人使用目的)……懲役7年以下
・大麻の栽培、輸出入(営利目的)……懲役10年以下、場合によって300万以下の罰金が追加される
・大麻の使用、所持、譲り受け渡し(個人使用目的)……懲役5年以下
・大麻の使用、所持、譲り受け渡し(営利目的)……懲役7年以下、場合によって200万円以下の罰金が追加される

※ここでいう「使用」とは、上で述べた「免許のない者が研究のための使用」することに該当し、一般的な吸引を指しているものではないと考えられています。

 

3 大麻取締法違反で逮捕されたあとの流れ

このように「使用(吸引)」単体では逮捕されない可能性があるものの、実際のところは吸引に至るまでに何らかの違法行為があったと理解されますから、吸引が発覚した時点で逮捕されることは珍しくありません。

また、こっそりと部屋で栽培していたところを、同じマンションの住人に通報されて捕まった、というケースも多いです。大麻は成長するにしたがって、独特な臭いを発するため、かなり早い段階から気づいている人がいるものです。

では、大麻取締法違反で逮捕されると、どういった流れになるのでしょうか。逮捕後は、以下のような流れになるのが一般的です。

⑴48時間以内に検察へ送致
⑵検察に送致後、24時間以内に勾留されるかどうかを判断
⑶勾留が決定すると最大10日間の勾留
⑷10日間経過後は、さらに最大10日間の勾留延長が発生する可能性あり
⑸起訴の場合は刑事裁判へ(1か月程度)、不起訴の場合は釈放

 

不起訴の場合でも、最大で23日間の身柄拘束が発生します。この間、外部との積極は一切禁止(接見禁止)されると考えてください。

大麻取締法違反では、所持量がごく少量かつ本人が知らないところで所持していた、といったケースを除き、基本的に起訴されます。また、刑事事件では起訴された後、99%以上の確立で有罪判決が確定します。ただし、初犯の場合は執行猶予付きになることが多く、実刑(刑務所での服役)を回避できる可能性が高いです。

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4 逮捕されたらすぐに弁護士を選ぶべき

このように大麻取締法違反では、他の薬物と同様に厳しい処罰が科されます。ただし、弁護士の活動次第では勾留を防いだり、勾留期間を短くしたりできるのです。また、逮捕後の72時間は、弁護士のみが本人と接見・面会できます。その後の接見禁止期間でも同様ですから、できるだけ逮捕のダメージを少なくするために、一刻も早く弁護士へ依頼すべきです。

このコラムの監修者

  • 田中今日太弁護士
  • 弁護士法人 法律事務所ロイヤーズ・ハイ

    田中 今日太弁護士(大阪弁護士会所属)弁護士ドットコム登録

    弁護士法人 法律事務所 ロイヤーズ・ハイの代表弁護士を務める。 大手法律事務所で管理職を経験し、性犯罪事件、窃盗・横領などの財産事件、暴行傷害などの暴力事件などで多数の不起訴経験あり。刑事弁護委員会所属。 お客様を精一杯サポートさせていただくことをモットーとし、豊富な経験と実績で、最善策の見通しを即座に迅速かつ適切な弁護活動を行う。

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