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保釈制度について

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保釈制度について

ニュースなどで「●●被告は○○万円の保釈金を払い釈放された」と聞きます。この保釈金とはどのようなものでしょうか。なぜ罪を犯して起訴された人が保釈されるのでしょうか?

 

おっしゃる通り、罪を犯して逮捕された人が釈放されたらまた再犯の可能性があるのではないかと心配になるでしょう。しかし、釈放さるためには一定の条件を満たしている必要があり、罪を犯した人が誰でも釈放されるわけではありません。今回は、保釈の制度や手続きについてご説明します。

 

1 被告人が暫定的に釈放される「保釈」

裁判で起訴され勾留中の被告人が、裁判に必ず出廷することを条件に保証金を支払い、暫定的に釈放されることです。警察に逮捕された途端、「保釈金を支払うからすぐに釈放してほしい」と懇願する人がいるようですが、保釈が認められるのは起訴された「被告人」だけです。まだ起訴されていない「被疑者」には適用されないので注意が必要です。

保釈は、勾留を続けているのと同等のレベルで心理的に威嚇し、逃亡や証拠の隠滅を防ぐことを目的としています。また、被告人が長期にわたって逮捕・勾留され社会から隔離されると、逮捕前の生活に戻ってスムーズな社会復帰が困難になるため、そのような不利益を少しでも減らすための制度でもあります。

 

2 保釈されるまでの流れ

⑴弁護士と相談して保釈申請を行う

原則として裁判所は、被告人から保釈の申請があれば許可をしなければなりません。しかし、被告人が一定の法定刑以上の重大事件で起訴されている場合や住所不定など、刑事訴訟法89条1~6号にあるような例外事由があれば保釈は認められません。保釈保証金の支払いだけでは心理的威嚇の効果がなく、逃亡の可能性があるからです。

保釈申請は、弁護士を通じて申請がなされ、裁判所が検察官の意見を聞いたうえで判断します。もし被告人が裁判に出廷しなかったり、保釈許可条件に違反したりした場合、保釈金は没取(ぼっしゅ・没収と同義)されます。

 

⑵保釈許可条件を確認し、保釈金を払う

裁判所は保釈を許可するにあたり、居住地の制限、長期間にわたる旅行の制限、事件の関係者と会ってはいけないなど一定の保釈許可条件をつけることができます。これに従わなければ、被告人は再び留置所(または拘置所)に戻らなければなりません。

そして、裁判所から指定された保釈金を支払います。保釈金はあくまで「一時的に預けておくお金」であり、売買契約のような「支払ったら戻ってこない」というものではありません。言い換えれば、裁判に出廷し保釈許可条件を守り、裁判が無事に終了すれば全額返還されるお金なのです。

保釈金の金額は、数百万円から数億円まで、犯罪の性質、情状、被告人の性格や資産状況などを考慮して決められます。逃亡や罪証隠滅行為を防ぐためにも、被告人にとって没取されたらかなり痛い出費になるような金額に設定されています(最近では、保釈金の貸し付けを専門に行っている団体もあります)。そして弁護士等が保釈金を裁判所に納付すれば、検察官の釈放指揮のもと被告人は釈放されます。

このように、保釈制度は被告人にとって心理的な威嚇のため、そして被告人をできるだけ早く逮捕前の生活に戻すためのものであり、お金を払えば誰でも簡単に釈放されるものではありません。一定の条件のもとで釈放された被告人は、生活の範囲を制限されながら、裁判終了を待つことになります。

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このコラムの監修者

  • 田中今日太弁護士
  • 弁護士法人 法律事務所ロイヤーズ・ハイ

    田中 今日太弁護士(大阪弁護士会所属)弁護士ドットコム登録

    弁護士法人 法律事務所 ロイヤーズ・ハイの代表弁護士を務める。 大手法律事務所で管理職を経験し、性犯罪事件、窃盗・横領などの財産事件、暴行傷害などの暴力事件などで多数の不起訴経験あり。刑事弁護委員会所属。 お客様を精一杯サポートさせていただくことをモットーとし、豊富な経験と実績で、最善策の見通しを即座に迅速かつ適切な弁護活動を行う。

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