メルカリで注文したが届かない!何罪?
メルカリで商品を注文したのに届かないというトラブルは比較的ありがちなトラブルです。
中には泣き寝入りしてしまう人もいますが、きちんと対処したいと思う人もいるでしょう。
今回は、メルカリで注文した商品が届かない場合の対処法や心掛けておきたいこと、詐欺罪が成立する条件についてご紹介します。
メルカリで注文した商品が届かないという人は、対処の仕方などを参考にしてみてください。
目次
1 注文した商品が届かない場合の対処法
メルカリで注文した商品が届かない場合は、いくつか確認すべきポイントがあります。
では、注文した商品が届かないときはどうすべきなのか順に見ていきましょう。
⑴まず確認すべきこと
まずは、商品がポストに入っていないか、不在通知が入っていないかを確認します。
ポストを確認していないと、不在通知に気が付かないまま時間が経過している可能性もあります。
ポストに商品も不在通知も届いていない場合は、適切な対処法を取るようにしましょう。
⑵追跡サービスに対応している商品の場合
追跡サービスに対応している商品が届かない場合は、出品者に追跡番号を教えてもらい、配送会社に問い合わせる必要があります。
追跡番号を調べて既に商品の配達が完了していたら、購入者から配送会社に調査依頼を出せます。
らくらくメルカリ便もしくはゆうゆうメルカリ便の場合は、出品者にメルカリのお問い合わせから連絡してもらうように伝えましょう。
⑶追跡サービスに対応していない商品の場合
追跡サービスに対応していない商品が届かない場合、メルカリで商品がどこにあるかを確認する方法はありません。
しかし、郵便局のホームページから調査依頼が可能です。
出品者に商品がどこにあるのか調べたいと伝え、郵便局のホームページから調査してもらうようにお願いしてください。
災害や交通事情が原因だったり、届け先がかなり遠方や離島だったりすると、配達までに時間がかかってしまう可能性があります。
万が一紛失していた場合は、郵便局から発行される調査受付番号とパスワードを記載し、出品者からメルカリに問い合わせをします。
2 メルカリで注文した商品が届かない場合に心掛けたいこと
メルカリで注文した商品が届かないときは、詐欺罪に該当する可能性があります。
出品者と購入者の思い違いで起こるトラブルなら、お互いに解決しようとするため被害は最小限に抑えられます。
しかし、相手が悪意を持っている場合はそうはいかないでしょう。
そのような時のためにも、メルカリで注文した商品が届かない場合に心掛けたいことについて見ていきます。
⑴どのような対策をすべきなのか
購入者側が詐欺にあったと感じるのは、注文した商品が届かないというケースが大半を占めます。
詐欺に遭うケースが多いのは、メルカリ以外の場所で直接取引を持ち掛けられる、商品が届かないうちに受け取り評価をするように持ち掛けられるといったものです。
メルカリの取引はメルカリがいったん代金を預かり、購入者が商品を受け取ってから出品者を評価し、代金が支払われます。
そのため、基本的に詐欺行為はできないような仕組みになっています。
しかし、中にはメルカリ以外の場所で直接取引を持ち掛けられる人もいるので注意しなければなりません。
詐欺をしようと考えている人は、メルカリを仲介せず直接口座に先払いをするように持ち掛けてきます。
もちろんそのような取引を行っている人が全て悪いとは言えませんが、基本的にはメルカリを介した売買を行いましょう。
また、商品が届かないうちに受け取り評価をするように持ち掛けられるというケースもあるので要注意です。
そのような場合だと、「家族が入院して急にお金が必要になったため、売上を現金化したい。そのため、商品が届かなくても評価をしてもらいたい。」といったメッセージが送られてきます。
事情を聞いて評価してしまうと、相手に売上金は入りますが、購入者には何も届かない可能性が高くなってしまいます。
それは確かに詐欺ですが、メルカリ側では取引がきちんと完了したと認識されるので、運営事務局に相談しても基本的には取り合ってもらえないと思った方が良いでしょう。
⑵詐欺師にはこんな常套句がある
詐欺師は相手をだますために、
「子どもが事故に遭ってしまった」
「親が急病で倒れてしまったから看病をしなければいけない」 「事故でけがをして入院している」 |
といった同情してもらえるようなメッセージを送ってくるケースが多くなっています。
メルカリのシステムでは、発送通知から7日経過し、購入者からのメッセージが72時間以上なかった場合は、代金が出品者に入金されるという仕組みになっています。
それをうまく活用すれば、詐欺もできてしまいます。
もしも、先ほど紹介したようなメッセージが来た場合は、よほど懇意にしている相手でない限り詐欺を疑った方が良いでしょう。
どれほど大変そうな状況だったとしても、「体調は大丈夫ですか?」とか「追跡番号だけでも教えてください」といったメッセージを送り、前述した条件を満たさないように工夫することをおすすめします。
3 詐欺罪はどのような場合に成立するのか
相手に騙されて商品が届かないと、詐欺にあったと思うでしょう。
確かに騙されたことが詐欺罪に該当する可能性はありますが、詐欺罪が成立するためには5つの条件をすべて満たす必要があります。
1つでも該当しないと詐欺罪は成立しないのです。
では、どのような条件があるのか見ていきましょう。
⑴欺罔(ぎもう)行為
欺罔行為は、相手を欺いて騙すことです。
相手に対し、故意的に虚偽の事実を伝えるのが欺罔行為になります。
不測の事態が発生して騙すことになった場合、欺罔行為にはなりません。
⑵相手の錯誤
欺罔行為によって、相手が錯誤に陥っていることも詐欺罪を成立させるための条件になっています。
錯誤とは、詐欺師の嘘に騙され、それを信じ込んでいる状態を指します。
⑶財物の処分行為
詐欺罪でいう処分行為は、金品を渡すことです。
被害者が財物や財産上の利益を交付すると、処分行為は完成となります。
⑷財物や利益の移転
欺罔行為や相手の錯誤、処分行為によって財物や財産上の利益が移転すると、その段階で詐欺罪は成立となります。
しかし、財物や財産上の利益が最終的に無かった場合、詐欺未遂とみなされるので注意しましょう。
⑸財産的損害
財産的損害は、詐欺罪の成立条件として厳密に決められたものではありませんが、詐欺は財産を対象とした犯罪行為です。
そのため、財産的損害が発生していることも重要なポイントになります。
メルカリでも取引相手を錯誤に陥らせるなどして財産的損害を与えれば、詐欺罪に問われる可能性もゼロではないと言えます。
4 まとめ
メルカリで注文した商品が届かないと、配送中に何かトラブルがあったのではないかと心配になるでしょう。
そんな時にただ不安になっているだけでは何も解決しないので、注文した商品が届かない場合の対処法やメルカリで注文した商品が届かない場合に心掛けたいこと、詐欺罪はどのような場合に成立するのかといったことを知っておく必要があります。
詐欺罪として相手を罰したい気持ちももちろん出てきますが、必ずしも詐欺罪に該当しないことを知っておかなければなりません。
また、注文した商品が届かない場合の対処法やメルカリで注文した商品が届かない場合に心掛けたいことを知っていれば、早い段階で対応ができるようになります。
それに伴い、被害も受けずに済むので、メルカリを利用する場合は把握しておきましょう。
万が一対処できないような事態に陥った場合は、弁護士への相談も視野に入れてみてください。
このコラムの監修者
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田中 今日太弁護士(大阪弁護士会所属)弁護士ドットコム登録
弁護士法人 法律事務所 ロイヤーズ・ハイの代表弁護士を務める。 大手法律事務所で管理職を経験し、性犯罪事件、窃盗・横領などの財産事件、暴行傷害などの暴力事件などで多数の不起訴経験あり。刑事弁護委員会所属。 お客様を精一杯サポートさせていただくことをモットーとし、豊富な経験と実績で、最善策の見通しを即座に迅速かつ適切な弁護活動を行う。