特別定額給付金は詐欺に注意!! - 刑事事件に強い大阪の弁護士法人ロイヤーズハイ

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特別定額給付金は詐欺に注意!!

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一部の地域で給付が始まりつつある特別定額給付金ですが、一方で特別定額給付金を装った詐欺が報告されています。

手口自体はこれまでにもあった振り込め詐欺や還付金詐欺のものと大きく変わりませんので、総務省や市区町村の職員などを騙る人物から口座情報や手数料を求められた際は詐欺を疑い、すぐに相手の指示に応じないようにしましょう。

この記事では、特別定額給付金を騙った詐欺の手口や被害に遭わないための対策などについてご説明します。

 

1 特別定額給付金を騙った詐欺の手口の例

ここでは、国民生活センターなどに寄せられた相談内容をもとに、特別定額給付金を騙った詐欺の手口についてご説明します。

 

⑴特別定額給付金を振り込むことを口実に個人情報を聞き出す

総務省や市区町村の職員を語り、「給付金を振り込むために口座情報が必要」などといって
口座番号や暗証番号を聞き出そうとする手口が報告されています。

給付金を振り込むためには確かに口座の情報が必要ではあるのですが、特別定額給付金を受け取るためには対象の国民が申請をする必要があり、市区町村の職員の方から個人情報を確認するような連絡をしてくることはありません。

また、暗証番号以外にも通帳やキャッシュカード、マイナンバーなどを要求されるような事例もあります。

 

⑵手数料を要求してくる

「特別定額給付金を振り込むには手数料が必要」などと言い金銭の振り込みを要求する手口です。給付金を受け取るにあたって、総務省職員などから振り込みを要求する電話がかかってくることはありません。

 

⑶A T Mの操作を依頼する

給付金の受給のためにA T Mの操作をお願いしてくることがあります。振り込め詐欺でよくある手口で、他にも還付金や年金などを口実にA T Mに誘導するケースもあります。

特に高齢者が狙われやすい手口で、携帯電話でA T Mの操作を手伝う振りをしつつ、現金を振り込む手続きを指示したり、暗証番号を聞き出したりします。

給付金の場合も還付金を受け取る場合もA T Mでの操作が必要になることはないのでご注意ください。

 

⑷メールで個人情報を聞き出す

上記で出てきたような個人情報を電話ではなくメールで問い合わせる手口です。電話の手口と同じく総務省の職員がメールで個人情報を問い合わせることはありません。

また、コロナウイルスに関連してマスクの品薄に乗じた詐欺も報告されています。S N Sなどでマスクが買えるサイトがある、という広告を出し、通販サイトに誘導した上で支払いのためと称して氏名や住所、クレジットカードの情報を入力させるものです。

 

2 特別定額給付金を騙った詐欺に遭わないためのポイント4つ

特別定額給付金に関する詐欺は、事前に手口を把握しておけば被害を防ぐのは難しくありません。ここでは、詐欺被害に遭わないために知っておきたいポイントをご説明します。

⑴自分の市区町村が特別定額給付金の給付を始めているか確認する

⑵特別定額給付金関係の電話やメールが来たら一度疑う

⑶特別定額給付金の申請は本物のサイトを見て行う

⑷正しい申請方法を知っておく

 

 

⑴自分の市区町村が特別定額給付金の給付を始めているか確認する

特別定額給付金の給付開始のタイミングは市区町村によって異なります。給付金の支給を口実にした連絡があった際は、ご自身の市区町村のH Pを確認し、給付が開始されているかどうか確認しましょう。

 

⑵特別定額給付金関係の電話やメールが来たら一度疑う

また、そもそも総務省や市区町村の職員が給付対象の国民1人1人に連絡をすることはありません。給付金名目での不審な連絡があった際は対応を保留にするのが無難です。

なお、給付金を受給するためには自分から申請をする必要があるので、そもそも給付金の手続きのために連絡が来る時点で詐欺の可能性を疑いたいところです。

 

⑶特別定額給付金の申請は本物のサイトを見て行う

詐欺関係のメールやH Pは日本語がおかしかったり作りが雑であったりとどこか違和感があるものです。給付金を申請する際は、インターネットで総務省や市区町村のページを検索して正しい情報を得るようにしましょう。

参考に、総務省のページを以下に記載しておきます。
▶︎特別定額給付金|総務省

 

⑷正しい申請方法を知っておく

給付金の申請方法を知っておけば、不審な電話やメールが来ても騙されにくくなります。正式な申請方法は次の2種類になります。

①郵送

②オンライン

 

①郵送での申請方法

住民基本台帳に記載されている給付対象者に対し、市区町村から申請書が郵送で送られてきます。申請書に記載されている必要な情報を記入した上で、確認書類とその写しを作成します。1.申請書、2.振込口座確認書類、3.本人確認書類の3点を住民票所在の市区町村に郵送しましょう。

詳細は、『申請方法|総務省』をご確認ください。

 

②オンラインでの申請方法

ぴったりサービス』にアクセスし、パソコンかスマートフォンで必要な情報を記入します。表示される手順に従って個人情報や振込先口座の確認書類をアップロードしましょう。

詳細は、『オンラインで申請する|総務省』をご確認ください。

 

3 特別定額給付金で詐欺に遭わないための対策

詐欺の手口を理解した方は被害に遭いにくいかと思いますが、高齢者のご家族がいらっしゃる場合などは例えば以下のような対策をしておくことも検討してみてください。

 

⑴留守電につながるようにしておく

平日の昼間に高齢のご家族の方が家に1人になるような場合は、電話に対応しないで済むよう留守電に繋がるよう設定しておき、必要な電話だけ折り返すようにすると良いかと思います。

 

⑵録音設定にしておく

詐欺は証拠が残ることを嫌がります。録音設定にしておくことで、被害を完全に予防することはできないものの一つの牽制となります。

 

⑶キャッシュカードの利用上限額を引き下げておく

万が一詐欺に遭ってしまった場合でも、キャッシュカードの1日あたりの利用限度額を引き下げておけば、被害を最小限にとどめられます。被害が発覚した場合は、利用している金融機関に連絡をし、カードの利用を停止してもらいましょう。

 

4 特別定額給付金で詐欺に遭いそうになった場合の相談先

ここでは、特別定額給付金関係で不審な連絡があった際の相談先をご紹介します。

 

⑴警察相談ダイヤル#9110

警察相談ダイヤル#9110では、生活の不安に関する相談を多岐にわたって受け付けています。詐欺と思われる怪しい電話がかかってきた際に、不安であれば連絡をしてみると良いかもしれません。受付時間は平日の午前8:30〜午後5:15までです(各都道府県の警察本部によって異なる)

 

⑵新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン

国民生活センターによる新型コロナウイルス給付金関係の特設ダイヤルです。給付金を装った詐欺や悪質商法に関する相談が可能。受付時間は平日の午前10:00〜午後4:00までです。

電話番号:0120-213-188
詳細:国民生活センター

 

⑶消費者ホットライン

上記の特設ダイヤルに繋がりにくい場合は、消費者ホットライン188に電話をかけることもできます。土日祝日も午前10:00〜午後4:00まで相談が可能なので、平日に電話がかけられない方も利用しやすくなっています。

詳細:消費者ホットライン

 

5 まとめ

この記事では、特別定額給付金を騙った詐欺の手口についてご紹介してきました。給付金の申請方法は郵送・オンラインの2種類なので、不審な電話やメールがかかってきても対応しないようにしましょう。

このコラムの監修者

  • 田中今日太弁護士
  • 弁護士法人 法律事務所ロイヤーズ・ハイ

    田中 今日太弁護士(大阪弁護士会所属)弁護士ドットコム登録

    弁護士法人 法律事務所 ロイヤーズ・ハイの代表弁護士を務める。 大手法律事務所で管理職を経験し、性犯罪事件、窃盗・横領などの財産事件、暴行傷害などの暴力事件などで多数の不起訴経験あり。刑事弁護委員会所属。 お客様を精一杯サポートさせていただくことをモットーとし、豊富な経験と実績で、最善策の見通しを即座に迅速かつ適切な弁護活動を行う。

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