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公然わいせつの定義とは?

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近年、認知件数・検挙件数ともに右肩上がりの犯罪に「公然わいせつ」があります。
一般的には、街中で裸を晒す人を想像することが多いかもしれません。しかし、具体的にどのようことが公然わいせつに該当するのか、しっかり認識している人は少ないもの。最近は、コスプレなどのイベントとも関連性が深くなっていますから、公然わいせつについて知っておくことは決してマイナスではありません。今回は公然わいせつの定義や逮捕されるケースなどについて解説します。

 

1 そもそも公然わいせつとは?

公然わいせつ罪とは、公然(おおっぴらで、誰もが目視できるような状況)にわいせつな行為をすることで成立する犯罪です。これは、刑法の174条に規定があります。

刑法174条 公然わいせつ
公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

 

具体的にどのような行為が公然わいせつ罪になるかというと、

・公園や路上などの陰部を露出する
・その他、不特定多数の人が往来する可能性のある場所で陰部を露出する

 

というイメージを持っていただくと良いでしょう。近年はコスプレイベントやハロウィンなどで、過激な衣装を身にまとう人々がいますよね。彼らの行為が公然わいせつに該当するかどうかは、ケースバイケースです。しかし、動きによって陰部が見えそうであったり、透けて見える可能性があったりすると、公然わいせつに問われることは十分に有り得ます。

公然わいせつ

 

2 公然わいせつで逮捕されるケースとは?

すでに述べたように、公然わいせつは、公の場所や不特定多数の人がいる可能性のある場所で、わいせつな行為をすることです。下半身を露出したまま外をうろつく変質者の話を聞いたことがありませんか?これは典型的な公然わいせつ罪だといえます。

また、特定の誰かに見せようとは思っておらず、周囲に誰もいないことを確認してから裸になったとしても、その場所が公の場所であれば公然わいせつで逮捕される可能性があります。河川敷をほぼ裸で散歩したり、誰もいないグラウンドで陰部を露出したりといった行為ですね。

 

3 公然わいせつで逮捕されるとどうなる?

公然わいせつで逮捕されると、他の刑法犯罪と同じように、最大23日間の身柄拘束が発生し、最悪の場合は起訴・有罪判決になり得ます。
一般的には、

・逮捕後、48時間以内に検察へ送致
・検察は24時間以内に勾留を決定
・原則10日間、最大20日間の勾留期間
・起訴されれば98%以上の確率で有罪となる

 

初犯であれば微罪処分で不起訴、もしくは起訴されても罰金刑のみになる可能性が高いでしょう。しかし、罰金刑であっても刑罰が科されれば立派な前科になります。また、前述したように公然わいせつ罪は懲役刑もあり得ますから、軽い刑罰とタカをくくるのは危険です。

 

4 公然わいせつで逮捕される前に相談を!

このように、公然わいせつは立派な刑法犯罪ですから、できるだけ早い段階で不起訴・釈放を勝ち取るのが得策です。そのためには、示談を行ったり、迷惑をかけた関係各位にお詫びをしたりといった活動が重要になってきます。特に、示談を成立させるか否かは、不起訴・釈放に大きな影響を与えます。拘留されているだけでも社会生活に重大な影響が出ますから、早めに示談を成立させるに越したことはありません。

しかし、当の本人は拘留されているため、こういった活動(示談やお詫び)ができませんよね。つまり、代理人にこれらの活動を行ってもらう必要があります。それができるのは事実上、弁護士だけなのです。

また、初犯ではない場合は懲役刑の可能性が出てきます。一度でも懲役に服することになれば、社会復帰に要する時間やエネルギーは計り知れません。このとき、弁護士のアドバイスによって生活環境の改善や治療計画をたてたり、再犯しないという意思表示を行ったりすれば、執行猶予付きの判決を勝ち取れる可能性があります。
つまり、刑務所にいかずに済むわけですね。公然わいせつで逮捕される可能性があるのなら、すぐに弁護士に相談するようにしましょう。

このコラムの監修者

  • 田中今日太弁護士
  • 弁護士法人 法律事務所ロイヤーズ・ハイ

    田中 今日太弁護士(大阪弁護士会所属)弁護士ドットコム登録

    弁護士法人 法律事務所 ロイヤーズ・ハイの代表弁護士を務める。 大手法律事務所で管理職を経験し、性犯罪事件、窃盗・横領などの財産事件、暴行傷害などの暴力事件などで多数の不起訴経験あり。刑事弁護委員会所属。 お客様を精一杯サポートさせていただくことをモットーとし、豊富な経験と実績で、最善策の見通しを即座に迅速かつ適切な弁護活動を行う。

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