電車内で「痴漢」と間違われたときの対処方法
・電車で通勤していたら、いきなり「痴漢!」と言われた
・痴漢と間違われたら、逃走した方がよいのか? ・「駅員室に行ってはいけない」と言われるが、どうすればよいのか? |
電車通勤している場合、車内で「痴漢」と間違われ、外に連れ出されて駅員室に連れて行かれそうになるケースがあります。
そのようなとき、なるべく駅員室に行かずにその場を立ち去る方法を、弁護士が紹介します。
痴漢と間違われたときの対処方法
電車で痴漢と間違われたら、以下のように対応しましょう。
⑴駅員室に行かない
まず、相手の言うままに駅員室に行かないことです。
駅員室に行くと、そのまま警察を呼ばれて拘束される可能性が高いからです。
できるだけ、駅員室に行く前の段階で疑いを晴らし、その場を立ち去ることを目指しましょう。
⑵はっきり「やっていない」と言う
基本的なことですが、重要なのは、はっきり「やっていない」と言うことです。
痴漢に間違われると、周囲から取り押さえられたり厳しく責められたりして、気の弱い人なら謝ってしまったりするケースもあります。
しかしそのような態度をとると、周囲は「やっぱりやったのだ」としか思いません。黙っているのも認めたと捉えられるのでまずいです。毅然とした態度で否定することが重要です。
⑶「名誉毀損」と言うのも有効
痴漢していないのに痴漢と言われるなど、考えてみたらひどい名誉毀損です。そこで相手の女性に対し「名誉毀損だ!」と声を荒げて怒るのも1つです。
⑷鑑定を求めるのも有効
痴漢冤罪を晴らす方法として「鑑定」があります。たとえば指先についた繊維を鑑定したり、DNA鑑定したりすることで、痴漢していないことが証明される可能性もあります。
実際にその場で鑑定できるわけではありませんが「やっていないから鑑定をしてもらってもよい」などと主張することで、周囲に「この人は痴漢していないのでは?」と考えてもらえる可能性もあります。
⑸目撃者を募る
電車の中には多数の人が乗っていますから、現場を目撃していた人がいる可能性もあります。そこで、「痴漢していなかった様子」を見ていた人がいなかったら探してみましょう。たまたま現場で動画撮影していた人がいたために、冤罪を晴らせたケースなどもあります。
⑹弁護士を呼ぶ
もしも弁護士の知り合いがいたり弁護士保険に加入していたりして、すぐに連絡を取れる弁護士がいるならば、その場で弁護士に電話をして相談したり呼んだりするのも1つの方法です。
弁護士がその場にやってきて、被害者に対し「今後は私の方で責任持って被疑者と連絡するので、何かあったら私の方に連絡をするように」と言えば、たいていはその場で帰してもらえます。
当事務所でも、痴漢の加害者に間違われた方のサポートを行っています。不安がある場合には、一度お気軽にお問い合わせください。
このコラムの監修者
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田中 今日太弁護士(大阪弁護士会所属)弁護士ドットコム登録
弁護士法人 法律事務所 ロイヤーズ・ハイの代表弁護士を務める。 大手法律事務所で管理職を経験し、性犯罪事件、窃盗・横領などの財産事件、暴行傷害などの暴力事件などで多数の不起訴経験あり。刑事弁護委員会所属。 お客様を精一杯サポートさせていただくことをモットーとし、豊富な経験と実績で、最善策の見通しを即座に迅速かつ適切な弁護活動を行う。