準強制わいせつ罪とはどんな罪ですか | 大阪難波(なんば)・堺の刑事事件に強い弁護士|弁護士法人法律事務所ロイヤーズハイ

準強制わいせつ罪とはどんな罪ですか

1.準強制わいせつ罪とは

 刑法178条1項は,準強制わいせつ罪について次のように規定しています。

 

「人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ,又は心身を喪失させ,若しくは抗拒不能にさせて,わいせつな行為をした者は,第176条の例による。」

 

そして,条文の文言の意味は次のとおりです。

・心神喪失とは,失神,睡眠,泥酔,高度の精神障害等の理由により,自己の性的自由が侵害されていることについての認識を欠く状態をいいます。

・抗拒不能とは,自己の性的自由が侵害されていることは意識しているが,物理的,心理的に抵抗することが著しく困難な状態をいいます。

・わいせつな行為とは,相手方の性的羞恥心を害する行為をいいます。

 

そこで,次のような場合に準強制わいせつ罪が成立します。

 

・相手が睡眠中であることを利用して,わいせつな行為をした場合。
・医療行為を装って,わいせつな行為をした場合。

そして強制わいせつ罪が成立する場合には,6か月以上10年以下の懲役に処される可能性があります。

また,準強制わいせつ罪の成立が問題となるケースもあります。
例えば,酔っぱらっていて,わいせつな行為については合意があったが,酔いが覚めた後に,準強制わいせつ罪で訴えられた場合が考えられます。
この場合,行為時に相手方の合意があったかが問題となりますが,行為に至るまでの両者の関係や経緯が準強制わいせつ罪の成否にとって重要な事情となります

2.他の性犯罪との違い

 

刑法は,性犯罪について,準強制わいせつ罪以外に,強制わいせつ罪・強制性交罪・準強制性交罪・監護者わいせつ罪・監護者性交罪について定めています。

強制わいせつ罪

強制わいせつ罪は,刑法176条で,次のように規定しています。

 

「十三歳以上の者に対し,暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は,六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し,わいせつな行為をした者も同様とする。」

 

すなわち,13歳以上の人に対し,強制わいせつ罪が成立するには暴行や脅迫が必要とされますが,13歳未満の人に対しては,たとえ同意があったとしてもわいせつな行為をすれば強制わいせつ罪が成立します。
強制わいせつ罪は原則として暴行や脅迫を使うことを条件としているのに対し,準強制わいせつ罪は暴行や脅迫を用いないという点で違いがあります。

強制性交罪

強制性交罪は,刑法177条で,次のように規定しています。

 

「十三歳以上の者に対し,暴行又は脅迫を用いて性交,肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は,強制性交の罪とし,五年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の者に対し,性交等をした者も,同様とする。」

 

すなわち,13歳以上の人に対し,強制性交罪が成立するには暴行や脅迫を用いて性交をすることが条件になりますが,13歳未満の人に対しては,たとえ同意があったとしても性交を行えば強制性交罪が成立します。
強制性交罪は原則として暴行や脅迫を用いるという点,行為が性交であるという点で,準強制わいせつ罪と異なります。

準強制性交罪

準強制性交罪は,刑法178条2項で,次のように規定しています。

「人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ,又は心身を喪失させ,若しくは抗拒不能にさせて,性交等をした者は,前条の例による。」

準強制性交罪は心神喪失や抗拒不能に乗じたり,心神喪失や抗拒不能にさせるという点で準強制わいせつ罪同じですが,行為がわいせつな行為ではなく性交であるという点で異なります。

監護者わいせつ罪,監護者性交罪

監護者わいせつ罪,監護者性交罪は刑法179条で,次のように規定しています。

「十八歳未満の者に対し,その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じてわいせつな行為をした者は,第176条の例による。」(同条1項,監護者わいせつ罪)

 

「十八歳未満の者に対し,その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じて性交等をした者は,第177条の例による。」(同条2項,監護者性交罪)

十八歳未満の人を監護する人が立場を利用してわいせつな行為をしたり,性交等を行った場合には,監護者わいせつ罪,監護者性交罪が成立します。
十八歳未満の人を監護する人がわいせつ行為の主体となっている点で,行為の主体に限定のない準強制わいせつ罪と違いがあります。

3.おわりに

準強制わいせつ罪は心神喪失や抗拒不能を利用して相手に対し,わいせつな行為をした場合に成立する犯罪です。
もし,準強制わいせつ罪で逮捕された場合には弁護士に依頼することをお勧めします。
弁護士に依頼すれば,不起訴処分を得るための活動として,接見の際に取り調べの対応方法を教えたり,弁護士が被害者と示談を行ったりすることができます。

法律事務所ロイヤーズ・ハイでは刑事弁護に関して経験豊富な弁護士が在籍しています。
準強制わいせつ罪のような性犯罪の被疑者になってお困りの方は当事務所の弁護士に相談することをお勧めします。

 

このコラムの監修者

  • 田中今日太弁護士
  • 弁護士法人 法律事務所ロイヤーズ・ハイ

    田中 今日太弁護士(大阪弁護士会所属)
    弁護士ドットコム登録

    弁護士法人 法律事務所 ロイヤーズ・ハイの代表弁護士を務める。
    大手法律事務所で管理職を経験し、性犯罪事件、窃盗・横領などの財産事件、暴行傷害などの暴力事件などで多数の不起訴経験あり。刑事弁護委員会所属。
    お客様を精一杯サポートさせていただくことをモットーとし、豊富な経験と実績で、最善策の見通しを即座に迅速かつ適切な弁護活動を行う。

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