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わいせつ行為から身を守るには

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平成31年1月から令和元年12月までの1年間で、わいせつ罪の認知件数は8,443件、検挙件数は6,649件にも及んでいます。

昨年度に比べて若干件数は減っているものの、年間にこれだけのわいせつ罪にあたる事件が発生しているのです。

わいせつ行為を受ける可能性は、どの人・どの場所でも起こり得ます。
わいせつ行為から身を守るためには、どのような対策を取れば良いのでしょう?

今回は、わいせつ行為から身を守るための対策方法についてご紹介していきます。

 

1 わいせつ行為の種類や遭いやすい時間・場所

わいせつ行為と一口に言っても様々な種類があります。例えば、突然体を触られる痴漢・強制わいせつ(不同意わいせつ)、後をつけられるつきまとい、「一緒に遊ぼう」「連絡先教えて」という声掛けなどもわいせつ行為に該当します。

その他にも公然わいせつやのぞき、盗撮、写真撮影、暴行・傷害など、わいせつ行為に関する様々な被害が及んでいるのです。

わいせつ行為に遭いやすいのは、主に人通りが少ない裏道や店内などですが、表通りでの発生も少なくありません。

また、集合住宅の場合だとエレベーターや階段といった共用スペースでわいせつ行為の被害が多発しているので、集合住宅に住んでいる人は部屋の中に入るまで油断できないでしょう。

わいせつ行為の被害に遭いやすい時間帯は、18時~23時までの時間帯が多く見られますが、7時~8時までの時間帯も発生件数が多いです。

この時間帯は通勤や通学途中を狙った痴漢が発生しやすくなっています。

 

2 わいせつ行為から身を守るためのポイント

「自分は美人じゃないから大丈夫」「自分には関係ない」と思っている女性は意外と多いですが、こうした認識を持って油断していると、性犯罪の被害に遭ってしまいます。
わいせつ行為から身を守るためには、普段の日常の中で防犯につながるように対策を講じていきましょう。

 

⑴通学・通勤・帰宅途中の防犯ポイント

まず、わいせつ行為の被害に遭いやすい通学・通勤・帰宅途中における防犯ポイントですが、一番は明るく人通りの多い道を歩くようにすることです。家の場所によって難しい場合もありますが、なるべく一人にならないように注意しましょう。

また、歩きながらスマートフォンを見ていたり、イヤホンで音楽を聴きながら歩いたりしていると、注意が散漫となって犯人にスキを見せてしまいます。

歩きスマホやイヤホンは事故に遭う危険性も高いため、歩きながらの使用は止めましょう。
もしも後をつけられていると感じたら、すぐに近くのお店や交番へ立ち寄るようにしてください。

通学・通勤などで電車やバスを利用するケースは多いです。
混雑している電車やバスでは痴漢被害も増加しています。
混雑しやすい出入口近くよりもできるだけ座席方面で立つようにしましょう。

また、実際に痴漢の被害に遭ってしまったら、勇気を出して大声を出したり周りの人に助けを求めたりしてください。

怖くて黙ってしまうと犯人は行為を続けるどころから、徐々にエスカレートしていく可能性が高いです。

 

⑵エレベーターに乗る時の防犯ポイント

エレベーターは犯人と密室で2人きりになる可能性もある、危険な場所です。

自宅マンションのエレベーターだからと油断していると、わいせつ行為の被害に遭ってしまう場合があります。まずエレベーターに乗る前には、不審者がいないか周りを見渡してみましょう。

エレベーターに乗り込んだら素早くボタンを押し、見知らぬ人が乗り込んでこないように警戒しておきます。

もしも見知らぬ男性が入ってきたら、壁を背にしながら非常ボタンの前に立ちましょう。
そしてわいせつ行為はされていなくても不安に感じたら、自分の部屋がある階でなくても降りてしまった方が安心です。

 

⑶盗撮から身を守るための防犯ポイント

盗撮の発生件数は、店内が一番多く、次いで駅、乗り物内、道路の順番で発生件数が多くなっています。

店内では買い物に夢中になっている女性を狙い、駅だと階段・エスカレーターで移動する際に盗撮の被害に遭いやすいです。

特にスカートを履いている人は、いつもより防犯意識を高く持つことが重要となります。
時々後ろを振り返りながら、警戒していることが分かる態度を取っておくことが大切です。

混雑している時にエスカレーターや階段を使う時は、背後に意識を向けるようにしましょう。もしも後ろの人物が不自然にバッグを持っていたり、携帯電話を持っていたりする場合は、先に相手を行かせてしまった方が安心です。

 

⑷自宅での防犯ポイント

わいせつ行為というと、外出した時に発生するイメージがあるかと思いますが、自宅にいてものぞきや侵入事案などのわいせつ行為も起こり得ます。

例えば自宅の玄関を開け、閉めようとした途端犯人に押し込まれて襲われたり、簡易的な鍵だけ設置していたためピッキング被害に遭って知らない人が部屋の中に侵入していたりといった事例もあるので注意が必要です。

自宅での防犯対策は、玄関や窓を中心に行うと良いでしょう。
例えば玄関には防犯ブザーを設置しておく、2ロック以上の鍵を取り付けておく、チェーンやスコープを付けておき訪問者がいてもドアを完全に開けないようにするなどが挙げられます。

窓には厚手のカーテンを取り付けたり、2階以上でも窓を開けっ放しにしないように気を付けたり、窓用の防犯ブザーまで設置したりすると安心です。

 

3 護身術や防犯グッズを身に付けよう

わいせつ行為は、犯人が女性を身体的弱者だと分かっているからこそ犯行に及んできます。
そのため、自分の身を守るために護身術や防犯グッズを身に付けておくようにしましょう。

 

⑴護身術や合気道はおすすめ

護身術は知識として知っていても、いざわいせつ行為の被害に遭った時に行動へ移せない場合もあります。最近では護身術が学べる教室もあるので、自分の身を自分で守る意味でも一度参加を検討してみてはいかがでしょうか。

また、合気道や少林寺拳法、キックボクシングやボクシングといった格闘技を習っていると、護身術として活用できます。

特にキックボクシングやボクシングは、エクササイズとして習う女性も増えてきているので、友達と一緒に習ってみるのもおすすめです。

 

⑵定番ながら防犯ブザーは有効

防犯グッズに関しては、様々な種類があるので自分にとって使いやすそうなものを選んでみましょう。

定番なのは防犯ブザーです。
相手をひるませる効果と共に、周りの人へ自分が危険にさらされていることを知らせることができます。

被害に遭った時、あまりに突然のことで声が出なくなってしまう女性も多いです。
防犯ブザーは小さく、キーホルダーの一つとして身に付けておくと良いでしょう。
他にも防犯(催涙)スプレーや護身棒、スタンガンなどがあります。

ただし、これらのアイテムは持ち歩いていると軽犯罪に触れてしまう可能性があるので、家に常備しておくのがおすすめです。

 

4 まとめ

今回はわいせつ行為から身を守るための防犯ポイントについてご紹介してきました。
子どもや女性などの身体的弱者になると、わいせつ行為の被害に遭いやすくなります。

わいせつ行為を減らすための環境を作っていくことが重要となりますが、やはり自分の身は自分で守れるように準備しておくことも大切です。

護身術を身に付けておくと安心ですが、咄嗟の出来事に対応できなくなる場合もあるので、防犯ブザーは持っておくようにしましょう。
また、犯人を頑張って捕まえようとせず自分の身を守ることを優先し、危険が及びそうになったらすぐに逃げるようにしてください。

このコラムの監修者

  • 田中今日太弁護士
  • 弁護士法人 法律事務所ロイヤーズ・ハイ

    田中 今日太弁護士(大阪弁護士会所属)弁護士ドットコム登録

    弁護士法人 法律事務所 ロイヤーズ・ハイの代表弁護士を務める。 大手法律事務所で管理職を経験し、性犯罪事件、窃盗・横領などの財産事件、暴行傷害などの暴力事件などで多数の不起訴経験あり。刑事弁護委員会所属。 お客様を精一杯サポートさせていただくことをモットーとし、豊富な経験と実績で、最善策の見通しを即座に迅速かつ適切な弁護活動を行う。

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