１　電車内の盗撮行為でよくあるケース

仕事が終わり帰宅する際の電車内でのことです。帰宅時間帯だったので電車内はかなり込み合っていて、座席は全て埋まりつり革をつかんで立っている人やドアの近くにも人がかなり入っている状況でした。私は、電車内でスカートを履いた２０代前半ぐらいの女性を見つけ、思わず盗撮をしたい衝動に駆られてしまい、スマホを持つ手を下げて周りから不自然に見えないように注意しつつ、スマートフォンの録画機能を使ってこっそり脚からスカートの下が見えるぐらいの位置にスマホをかざすなどして盗撮していました。長い時間を同じ姿勢で取るのは不自然なので、適度にスマホの位置をずらすなどしていました。しかし、周りからはその様子が不自然に見えたのか、近くの男性から「盗撮してますよね？」と声をかけられ、私は「していません」と答えのですが、では「スマホを見せて下さい」と言われてしまいました。私は嫌です、と答えていながら、電車が駅に着くのを見計らって一目散に逃げだしました。乗客や被害女性から追いかけられたのですが、ICOCAを使って改札を抜けてそのまま逃げ続けました。

なんとか逃げられたとホッとしましたが、ICOCAで改札を抜けたので履歴が残っていたり、監視カメラが設置されていたりして、後日、警察から突然逮捕されないかどうか心配しています。

２　電車内の盗撮事件の特徴について

さて、電車内の盗撮事件の特徴は、今回のケースのように満員電車で手で持っているスマホの位置がわかりにくい状況下でされる方法と、電車内が空いていて座席に座っている被害女性を盗撮する方法があります。

前者の場合には、満員電車の状況を利用するので一見するとバレにくいように思うのですが、スマホを持つ位置がスカートの下ぐらいまで下げる必要があるためばれてしまうことになります。

後者の場合には、電車内が空いている女性が座席に座っているときに股から下着が見える状態を盗撮しているという場合です。この場合，盗撮する側はその女性の真正面ぐらいの位置に座っていることが多く、バレにくいように思うのですが、盗撮する方の隣に座っている人から発見されることがあります。

紹介した事例は、逃走した事例を紹介しましたが、電車内で盗撮を行うのでその場から逃走することは基本的に難しく、駅のホームで降りて駅員室に呼ばれて警察が呼ばれることが通常です。

３　電車内での盗撮事件で報道された事例

さて、盗撮をした場合にネットニュースになることは避けたいと思われますが、実際、以下のように電車内での盗撮事件で現行犯逮捕されています。なお、実名で報道されているケースもあります。このように、逮捕された場合には、残念ながらネットニュースになりうることはあらかじめよくご理解いただく方がよろしいかと思います。

「「あなた盗撮しましたよね？」 電車内で女子大学生のスカート内にスマホ差し入れたか 無職の男を逮捕 西宮署

走行中の電車内で女子大学生のスカートの中にスマートフォンを差し入れたとして、西宮警察署は3月15日、無職の男を現行犯逮捕しました。

迷惑防止条例違反の疑いで現行犯逮捕されたのは大阪府東大阪市に住む43歳の無職の男です。

警察によりますと、男は3月15日午後3時16分ごろから約3分間、山陽電鉄板宿駅から阪神電鉄高速長田駅に向かって走行中の電車内で、隣に座っていた女子大学生（20）のスカート内にスマートフォンを差し入れた疑いがもたれています。

男がスマートフォンを再びスカート内に差し入れようとしているのに気付いた女子学生が「あなた盗撮しましたよね？」と声をかけたことから発覚し、男は停車した阪神西宮駅の構内で駅員によって現行犯逮捕されました。」

引用：https://www.sun-tv.co.jp/suntvnews/news/2023/03/15/65296/

（サンテレビNEWS　2023.3.15）

４　後日逮捕の可能性

逃亡した場合でも、ICOCAで改札を抜けたので履歴が残っていたり、監視カメラの映像から犯人特定がされて、職場や自宅に突然警察が逮捕しに来たり、任意同行で警察に連れていかれる可能性があります。

５　弁護士に依頼した場合の対応

さて、今回のケースでは、現場から逃走していますが、警察による犯人特定がされる可能性は残念ながら十分にあると考えられます。ICOCAの履歴や監視カメラによるものです。駅のみならず普通の歩行道路であっても監視カメラがついていることはよくあり、自宅まで追跡できることもままあります。

そのため、警察が自宅や職場に突然逮捕や任意同行を求めてくることを防ぐために、自首を検討していただく必要があります。

とはいえ、一人で警察に自首する場合には、初めてのことでしょうからどう対応していいか分からず逮捕されるのではないか等疑問に思うことも多々あるかと思います。

そこで、自首同行に強い弁護士があなたの自首に同行をさせていただきます。自首する際には、逃亡の危険や証拠隠滅の危険がないことを説明し、必要に応じて弁護士が身元引受人になることも可能です。

このように対応することで逮捕リスクを極限まで下げることとし、被害女性との示談活動を行い、前科がつかない不起訴を目指していくことになります。