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自首に同行してほしい

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ちょっと魔が差してやってしまった!どうしよう!

 

痴漢やひき逃げ、万引きなど、罪の大小を問わず、犯罪の加害者になってしまうことは、誰にでも起こりうることです。
いざそうなってしまった時、逮捕されるのではないかと不安な日々を過ごす中で、自首するべきか迷うでしょう。

 

どうすれば自首したことになるのか?
自首すれば罪は軽くなるのか?

 

このコラムでは、自首について解説していきます。

 

1 自首とは

第42条
1. 罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。

自首とは、犯人が自分の犯罪事実を捜査機関に申し出て、その処分を委ねることを言います。

 

(1) 自首の要件

以下の条件を満たした時,自首が成立します。

①犯罪事実が発覚する前であること
②捜査機関に対して申し出ること
③自分の犯罪事実を申し出て,その処分を委ねること

 

①犯罪事実が発覚する前であること

最高裁判所の判例によると

「発覚する前」とは、「犯罪事実そのものが、捜査機関に発覚していない場合」だけではなく、「犯罪事実は発覚しているけれど、犯人が誰であるかが発覚していない場合」も含みます。しかし単に犯人の所在だけが不明な場合は含まれないとされています(最高裁判所昭和24年5月14日判決)。

 

例えば、ひき逃げ事件が発生し捜査が始まっているが、犯人が誰かは分かっていない状況で、自分が犯人であると申し出る場合には、自首が成立する可能性があります。
逆に、犯人が誰かまで判明していて、今どこにいるか分からない状況で、捜査機関に名乗り出ても、自首したことにはなりません。
この場合は、自首ではなく「出頭」したことになります。「出頭」では、42条にある任意的減刑の効果は得られません。

 

②捜査機関に対して申し出ること

捜査機関とは、検察官又は司法警察官のことを言います。
司法警察官とは、一定の階級以上の警察官のことを指します。厳密に言うと、交番の巡査は司法警察官には当たりません。しかし、巡査は、犯罪事実を申告する者があれば、直ちに司法警察官へその身柄を引き渡す義務がありますから、結果的に交番でも自首が可能です。

 

③自分の犯罪事実を申し出て,その処分を委ねること

自首を行う際には、処分を委ねる必要があります。
「自分は悪くない」「罪を償う気はない」などと主張してしまうと、自首が成立しないことがあります。

 

2 自首の効果

自首をしたことで、以下のような効果が期待できます。

 

(1)身柄拘束

逮捕や起訴後の身体拘束は、証拠隠滅や、犯人の逃走のおそれがある場合に行われます。自らの罪に真摯に向き合う態度を見せて自首したという事実は、証拠隠滅や逃走の可能性がないという判断になりやすいです。身柄拘束されずに在宅捜査が行われたり、起訴後に保釈が認められやすくなります。

 

(2)示談

被害者との間で、示談交渉を行う際、自首を行ったことで反省の意が伝わりやすくなります。示談に応じてもらう可能性が高くなります。

 

(3)任意的減刑

刑法42条は、「減刑することができる」と規定しています。
できる、と規定されている通り、必ずしも減刑されるわけではありませんが、刑罰を決めるうえで考慮される可能性は十分にあります。

 

(4)起訴・不起訴処分(起訴猶予)

検察官がその事件を起訴するか不起訴にするかを考えるときには、犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重、情状、犯罪後の情状を鑑みて総合的に判断します。
自首は,犯罪後の情状としてプラスに働きますので、不起訴・起訴猶予を得るための有利な判断要素の一つとなります。

 

3 弁護士が同行するメリット

しかし、自首を行うのは大変な勇気が必要になります。
加えて、自首の際には任意で取り調べを受けることが考えられますが、法律知識がない方には、犯罪について正確に事実を述べるのは中々難しいでしょう。

 

そこで、弁護士と事前に自首についての打ち合わせをし、自首に同行してもらうように依頼することをおすすめします。

 

まず、弁護士が同行することで、精神的負担の軽減になるでしょう。
さらに、弁護士が事前の打ち合わせに則って、捜査官に必要な説明をおこないます。その結果スムーズに任意取調べを受けることができます。

加えて、自首が成立した後は、早い段階で被害者への示談交渉を開始することが可能になります。示談の結果も、身柄拘束の必要の判断や不起訴処分の獲得にとって有利に働きますから、出来るだけ早く着手することが大切です。

関連コラム:弁護士に自首に同行してほしい

 

4 おわりに

以上、自首が認められる条件と、自首を行った効果について解説しました。

 

いつ捕まるか不安におびえる日々を過ごすより、真摯に罪と向き合うことで得られるメリットはとても大きいです。
まずは、一人で悩まずに弁護士にご相談ください。

 

弊所では刑事事件を多く取り扱っており、刑事事件に関する交渉、裁判について経験及び知識の豊富な弁護士が多数在籍しております。
刑事事件の自首でお悩みの方は、大阪市・難波(なんば)・堺市の法律事務所ロイヤーズ・ハイにぜひともご相談くださいませ。

 

このコラムの監修者

  • 田中今日太弁護士
  • 弁護士法人 法律事務所ロイヤーズ・ハイ

    田中 今日太弁護士(大阪弁護士会所属)弁護士ドットコム登録

    弁護士法人 法律事務所 ロイヤーズ・ハイの代表弁護士を務める。 大手法律事務所で管理職を経験し、性犯罪事件、窃盗・横領などの財産事件、暴行傷害などの暴力事件などで多数の不起訴経験あり。刑事弁護委員会所属。 お客様を精一杯サポートさせていただくことをモットーとし、豊富な経験と実績で、最善策の見通しを即座に迅速かつ適切な弁護活動を行う。

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