コラム
お店のお嬢が妊娠した・・・中絶費用を請求されていますが、支払う義務はありますか?
様々な性的サービスを提供している風俗嬢と本番行為をしてしまうとなると妊娠する恐れがあります。
後日その風俗嬢から「妊娠した・・・」と告げられたらどうすればいいのでしょうか?
お互い合意の下で行った性行為だった場合、中絶を望む場合には本当に中絶費用を払うべきなのでしょうか?
今回は、風俗嬢が妊娠した際、中絶費用を払うべきかそうでないかの真実をご紹介していきます。
事実確認ができるまで支払わないのが得策
風俗嬢から妊娠したと連絡を受けたら、安易に中絶費用を渡してしまってはいけません。
妊娠したというしっかりとした証拠がないにも関わらず中絶費用を支払うのは風俗嬢に騙されているかもしれないからです。
本当は妊娠していないにも関わらず中絶費用を騙し取っている女性が多いです。そして「本番行為が店にバレて代わりに罰金を支払ってほしい」などとさらに費用を要求してくることも稀ではありません。
また、中には店側も協力している場合があるのです。「嬢が妊娠したことで出勤できないから休業補償を代わりに支払え」と圧力をかけられたら、それが詐欺であったとしても恐ろしくて中絶費用やその他の費用を払ってしまう方は多いのではないでしょうか?
そのような妊娠中絶詐欺を行う人は費用が手元に入ったとたん電話番号を変更する傾向にもあります。
SNSでつながっていたりたまたま街で見かけたりと後から妊娠していなかった事実を知ったとしても、上手く話を取り繕ってもらえなければ泣き寝入りしてしまう可能性もあります。
そんな後悔をしないためにもまずは事実確認から行うべきなのです。
病院の診断書を見せられないとなったら、産婦人科に同行することを求めましょう。
上記のどちらかを風俗嬢に協力させなければトラブル解決が始まりません。
ただし、協力を拒むようであれば、妊娠詐欺の可能性が高いといえます。
DNA鑑定について
妊娠したという事実があったとしても、果たしてその子どもが本当に自分の子であるかどうかを疑問に抱く人は多いことでしょう。
風俗嬢であれば日頃様々な男性客と関係性を持っているかもしれません。
妊娠週数から自分が相手かもしれないと分かったとしても、1日に複数人の男性と関係を持っている風俗嬢であれば子どもの親が誰かなんて特定ができません。
不信を抱くのであればDNA鑑定も一緒に行ってもらうべきです。
DNA鑑定というのは今では2万円以下でなおかつ簡単にできるものとなっています。
DNA鑑定をしてほしいというと断られる可能性もありますが、親違いで本来背負うはずのなかった責任を抱えないためにも、DNA鑑定の費用は出すべきなのかもしれません。
鑑定ができるのは妊娠8週目以降となります。
医療機関によっては10週目以降でなければ鑑定できないところもありますが、比較的妊娠初期からDNA鑑定は行えるので、早めに行ってもらい事実を確認していきましょう。
トラブルが長引くと中絶できない恐れがある
風俗嬢の妊娠については事実確認が非常に大事になってくるものではありますが、実は妊娠後22週目以降になると中絶することができません。
これは母体保護法で定められており、23週目以降になると出産を迎える選択肢しかなくなります。
そのため、妊娠してしまったトラブルをすぐに対処しなくては養育費を支払う義務が生ずるため、より大きな負担を抱えてしまうのです。
風俗嬢であっても妊娠についてはそう詳しく理解している女性は少ないです。
妊娠したのが初めてであればなおさらで、できれば子どもができてしまった事実と向き合いたくないのが本音でしょう。
しかし妊娠したということが発覚し、自身が妊娠させた可能性があると告げられたのであれば早急に対応するべきです。
無視し続けてトラブルを長引かせていると、出産せざるを得ない状態につながり、風俗嬢はあなた以上の精神的ダメージを背負わなければならないかもしれません。
ただの客でしかなかった存在が親権を持ち育児を行い、養育費を払い、将来的には相続問題に発展するなどしたら、双方のトラブルが大きくなることが理解できるはずです。
大問題に発展する前には早めに話し合いをして、DNA鑑定の手続きを行いましょう。
支払わずに逃げたらどうなるの?
万が一、自分の子どもだと知りながらも中絶費用やその他慰謝料を払わなければどうなるのでしょうか?
妊娠の問題というのは簡単に終わらせられるものではなく、もし出産してしまうことになれば多額の費用が発生します。
風俗嬢だけで費用がまかなえない場合もあり、そんな状況で費用を支払わずに逃げたら間違いなく訴訟を起こしてくるでしょう。
中絶費用の請求に加えて配慮義務違反としての請求も加算され、場合によっては100万円近くの請求がくることも考えられます。
中絶したことによって妊娠できない体になってしまったり、うつ病になってしまったり、さらには行為自体を男性が強要する形で行われていたのであれば、さらに高い請求額になります。
200万円~600万円ほどにもなる可能性があるので、自分の子どもだと発覚したらきちんと中絶費用またその他慰謝料を支払うようにしましょう。
不安になったら弁護士に相談しよう
ここまでやるべきことは分かったとしても、実際自分の子だと分かったら様々な不安に襲われることでしょう。
そして、「家族や職場へばらす」と言って脅されたり、「本番行為したことを店に言いつける」と言われたりと、風俗嬢もこのような形で怒りを示してくることが考えられます。
自分では手に負えないと感じたら弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士では風俗嬢とのやり取りを把握しながら最善の策を提供してくれます。
法に基づいてトラブル解決に努めるため、信頼を寄せることができるのです。
脅迫によってまた別のトラブルが生じてしまっては、こちら側も困るはずでしょう。
妊娠させてしまったとしても、なるべく平穏に解決できるように弁護士の力を借りるのがトラブルの早期解決にもつながります。
連絡のやり取りはスクショで保存しておこう
風俗嬢との連絡のやり取りというのは非常に重要な役割を果たしてくれます。
「○○婦人科で妊娠検査をした」、「中絶費用は○○万円だった」、「娠週数は○週目」といった内容はスクショにて保存しましょう。
これらの内容があることで弁護士も動きやすくなります。
また、風俗嬢の嘘や矛盾点なども暴けるようになっているのです。
電話でやり取りする際にはスマホの録音機能やアプリにて、音声の記録が残る用意設定しておきましょう。
まとめ
実は風俗嬢の半分以上はピルを服用していないと言われています。そのため、本番行為をしてしまうと妊娠する可能性は大いにあるのです。
風俗嬢を妊娠させてしまった時は、まずは事実確認をしていくのが大事になります。
妊娠したのが事実でないと分かれば中絶費用を支払う義務はありません。ただ、店に本番行為が分かってしまえばそれについての慰謝料は必要になるでしょう。
DNA鑑定によって妊娠した子が自分の子だと分かれば、早めにトラブルを解決するように努めるべきです。事実だと分かったら費用はきちんと支払いお互いの今後にも問題が起きないようにしていきましょう。