風俗嬢との付き合いが始まるとなると多くの人が喜びで舞い上がってしまうことでしょう。
しかし風俗嬢というのは男性との出会いが多いが故に、男女関係のトラブルが多くなっています。

そんな中でも多いとされるのが、交際中の風俗嬢が他の男性とも付き合っていたという問題です。このような事態に起きた場合、せっかく付き合えた喜びや互いに楽しい時間を過ごしてきた思い出に大きなヒビが入ってしまうはずです。

損害賠償も請求したいと程の悲しみを味わう人も多く、弁護士に相談に来る人は多いです。
今回は、風俗店の女の子と付き合い二股されていた際の損害賠償についてお話していきます。
果たして精神的苦痛の代償となる損害賠償は請求できるのでしょうか？

 

損害賠償の請求は難しい場合がほとんど

男女の交際でよく見られる二股についての損害賠償というのは、単に恋人関係であり婚約もなく事実婚状態でもないと損害賠償の請求は難しいのです。

複数の男性と交際するのは道徳的にいけないことであると考え、怒りを覚える人も多いかもしれません。

しかしながら法的に考えて、慰謝料を払わせるという責任を持たせるのは残念ではありますが不可能です。請求をきっぱりと諦める他、早めに風俗嬢と別れるべきだと言えます。

 

そもそも風俗嬢とは交際はNGの場合が多い

ただの恋人同士では風俗嬢から他の男性との付き合いを隠されていても損害賠償ができませんが、風俗嬢とはそもそも付き合ってはいけないのはご存じでしたか？
 

風俗嬢との交際は損害賠償のリスクが高い

風俗店のルールの中には付き合う行為をしてはならない他、女性を外に連れ出すのすら禁止となっている店がほとんどです。

これは自分から風俗嬢を遊びに誘ったり告白したりする場合だけではありません。
風俗嬢から誘われた場合でも、一緒に外で遊んで交際となればルールに破って禁止行為を行ってしまったと言えるのです。

店側が出している禁止事項というのは、世間から見れば黙認されていることは多いです。
風俗嬢とデートしてきたという人もいれば付き合っているという人はネットにたくさんいます。

本番行為もできたという人の情報も少なくはなく、気になる風俗嬢がいる場合には、ぜひとも付き合いたいと思ってしまうことでしょう。

店側にはデートしたことや交際していることがバレてもなんともないと感じている人は多いですが、実は安心してはいられない状況にあるのです。
 

ルールを破るとこちら側に大きな罰が与えられる可能性がある

店のルールを破って風俗嬢とデートや交際を行うのは案外多く、ほとんどが黙認されています。しかしながら、黙って見過ごすだけの店ばかりではないのが実情です。

万が一掟を破ってしまうと罰としてお金を請求される可能性があります。二股されてこちらに大きな精神的苦痛があったとしても、第一に悪いのはルールを破ってしまったあなた自身です。
 

損害賠償金は100万円以上になることも

女性からお金をもらうこともできずに、損するばかりになってしまうのです。罰金として店側が提示する金額はおおよそ50～100万円です。

そんなに高い金額は払えないと、払うことを拒否する方は多いですが、実際に払えないとゴネてしまうのは更なる危険を招きます。風俗店というのは数ある業界の中でもグレーなゾーンに入るものです。

警察の許可を得て店での本番行為やデートは絶対禁止と風俗嬢に徹底的に教育している店もあれば、警察からの許可を得ずに本番行為もデートも公にしなければOKと営業している店もあるのです。
 

法的な許可・不許可にかかわらず付き合いには注意

では、無許可の店の女の子とだったら交際はOKだと考える人は多くいますが、禁止事項に交際事項に交際が書かれているのであれば、やってはならないことにあたります。

そして無許可の店で交際がバレてしまうのは大変危険で、何かしらのトラブルで警察が呼べない分、問題が大事になると暴力団の力を借りることも考えられるのです。

暴力団からの威圧で罰金の支払いに同意すればまだことは大きくならずに済みますが、暴行を受けてしまうということが十分に出てきてしまいます。

何にせよ風俗嬢との関りは注意すべきことだと言えます。

 

風俗嬢にお金をだまし取られた場合は？

風俗店の禁止事項に逆らったとしても女性からお金を騙し取られるようなことがあってはこちら側も黙ってはいられないはずです。二股に限らず風俗嬢の嘘によってお金を取られてしまった際は法的に損害賠償を請求できるのでしょうか？
 

風俗嬢に騙されてお金を失ったら詐欺罪

人をだましてお金・物を奪っていくのは犯罪行為です。
刑法246条の詐欺罪にあたり、10年以下の懲役刑となっています。
風俗嬢の手口として詐欺罪となるのは他にも、様々なものがあります。

• 「風俗嬢を辞めて結婚したいけど生活するためのお金が欲しい」
• 「風俗店を辞めたい、契約解除のための罰金を払わなくてはいけない」
• 「親や兄弟が病気で治療費を稼ぐために風俗嬢を辞められない」
• 「学費を払うために風俗をやっている」　など

これらの口実を使って男性からお金を騙し取っていきます。男性からしてみるとお金がないことについて真剣に悩んでいれば、お金を貸したり援助したりとしてあげたくなるものです。

お金が必要な理由がきちんとしていればなおさらのことでしょう。しかし、風俗嬢というのは日頃から多くの男性と一緒にいて、男性の好意を仕向けるのが上手な人たちばかりなのです。

真剣な悩みを話されてお金も貸したとなれば、風俗嬢にとって自分は特別な存在だと勘違いしてしまう人は多くいます。

「ここまでしたのだから君は僕のだ」と別れることもできない人も多いです。
 

立証するためには条件が必要

風俗嬢によってお金を騙し取られた件をきっちり詐欺罪にするためにはある条件が必要です。
条件には

• 1. 人を欺く行為があった
• 2. 1の行為によって被害者が騙されてしまった事実がある
• 3. 騙された被害者が騙した者に対してお金や物を渡してしまった
• 4. 1～3の条件で因果関係がある（この件がなければお金や物は渡してなかった　など）
• 5. 騙した人が最初から金品を奪い取るつもりあった

という上記5つの条件が必要です。
この中でも特に厄介なのが、5の最初から金品を奪い取るつもりだったという条件です。
この点の故意は人の意思になるため、他人は知ることができません。

騙し取った本人が「そのようなつもりはない」「覚えていない」と言ってしまえば詐欺罪の成立ができません。ただ、客観的に見て最初から騙し取る故意がありそうだと分かれば、警察は逮捕に踏み切ることができます。
 

風俗嬢からの交際申し込みにも注意が必要

風俗嬢が交際や結婚をするときちんと言葉で伝えていたり、匂わせていたりするような事実が確認できれば、確実に逮捕できます。悪質性の高い交際詐欺・結婚詐欺として扱えるようになるのです。

風俗嬢との交際は詐欺であることが多いです。複数の男性と交際していることは多く、お金だって騙し取られる可能性があります。店のルールとして本来はやってはいけない交際ですが、お金を奪われてしまったとなれば別問題です。
条件によっては立派な詐欺罪にもなるので、お金を取られて泣き寝入りしないよう相手に話を持ち掛けてみてください。
 

まとめ

どうしても自分だけでは賠償請求ができないと感じたら、弁護士に相談してみましょう。弁護士は法に基づいて相手の風俗嬢に非があることを証明できるようになります。弁護士によっては風俗業界に強い顧問弁護士もいます。
ぜひ弁護士の力を借りてトラブルを乗り切ると共に、悲しみに暮れる日々とは無縁になりましょう。