具体的な相談
暴力団・やくざに脅されている
(引用:「コトバンク」暴力団対策法)
この記事では、暴力団・ヤクザがらみのよくあるトラブル例と、被害に遭ってしまった場合の適切な相談先などについて解説します。
暴力団・ヤクザに脅された!よくあるトラブル例
《風俗店が脅されたケース》
- みかじめ料として売上金を脅し取ろうとしてきた
- 食品や衛生用品などの消耗品を売りつけようと(販売契約させようと)してきた
- サービスに対する因縁をつけ損害賠償金を要求してきた
《風俗店利用客が脅されたケース》
- 何十万円もの大金を支払えと要求してきた
- 禁止されているサービスを強要したと因縁をつけ損害賠償金を要求してきた
※風俗店が暴力団・ヤクザとつながっている可能性大
暴力団・ヤクザが一般人に対し上述したような行為に及ぶことは「民事介入暴力」と呼ばれています。
(引用:Wikipedia「民事介入暴力」)
あからさまな脅迫行為がない場合でも、拒否をすると間接的に誹謗中傷などの嫌がらせを受ける恐れがあることから、従わざるを得ないケースが多くあります。
暴力団・ヤクザによる民事介入暴力は法律で規制されている
これまでは、脅されたことによって一方的に契約を結んでしまった・金銭を支払ってしまった場合でも、民間上の契約となり刑事事件の要件を満たさず、例え警察に駆け込んでも被害者側の主張が通りにくかったという側面がありました。
しかし、冒頭でも述べた民事介入暴力を規制する法律である「暴力団対策法」が施行されたことで、警察の対応も改正されています。
「暴力団対策法」違反があったとみなされる場合は、公安員会や警察署長による中止命令・再発防止命令が発令され、違反者は懲役or罰金刑が科されます。
暴力団・ヤクザに脅された場合はトラブル解決の専門家へ相談を
暴力団・ヤクザに現在脅されている場合、また、脅されて被害を受けてしまった場合、いったいどのようにして対処すればよいのでしょうか。ここでは適切な相談先をご紹介します。
警察署
最寄りの警察署の組織犯罪対策課に行き、トラブルに遭っている旨、また、暴力団・ヤクザの特徴や所属組織などもわかる範囲で伝えましょう。
脅されたことがわる証拠(録音データや契約書類など)も提出できるとなお良いでしょう。主張が認められれば、警察署長から不当な金銭の要求禁止命令を出してもらえます。
弁護士
法律のプロである弁護士に相談~依頼の上、暴力団・ヤクザを相手に、不当請求の中止や支払い済みの金銭の返金などを主張しましょう。
警察と連携できるので、刑事告訴を考えている方にとっても、弁護士へ対応を依頼することは有効です。暴力団・ヤクザなどのトラブル対応に注力している弁護士事務所も数多くあります。
その他の相談機関
民事介入暴力被害者救済センター
東京弁護士会の民事介入暴力対策特別委員会により運営されているセンターで、電話予約をすれば民事介入暴力トラブルに精通した弁護士と面談ができます(30分5,000円)。
トラブルの対処法や弁護士への依頼方法、依頼した場合の弁護士費用などについてもアドバイスをもらえます。
全国暴力追放運動推進センター
国家公安員会・都道府県の公安員会によって、暴力団・ヤクザとのトラブル被害者救済のために各都道府県に設けられたセンターです。
警察や弁護士と連携してトラブル対処にあたっており、相談受付だけでなく暴力団追放活動、セミナー講師派遣、被害者への見舞金の支給、訴訟支援なども行っています。
まとめ
暴力団・ヤクザに脅されていることを警察や弁護士などに相談したら、嫌がらせや報復をされるのではないかという恐怖を感じている方もいらっしゃるでしょう。
しかし、「暴力団対策法」の施行により、被害者が救済されるケースが増えてきました。支払い済みの金銭を取り戻せる可能性もあります。
どうか一人で抱え込まず、専門家のアドバイスを受けながら一刻も早く適切な対処をするようにしてください。